行政手続

Palau-Government
                       (パラオ:三権分立を象徴する政府庁舎)

 

【 目 次 】

  Ⅰ 法例

    1 法令の秩序
    2 法の適用通則 

  Ⅱ 行政手続の基本

    1 行政手続法
    2 「申請」に対する処分
    3 不利益処分
    4 「行政指導」
    5 処分等の求め
    6 「届出」
    7 「意見公募」手続等

  Ⅲ 行政不服審査の手続

    1 行政不服審査請求とは
    2 すぐにご相談を
    3 宗教団体・宗教法人の特殊性
    4 当事務所の対応

  Ⅳ 境内地・境内建物の手続

    1 土地を入手しようとするとき(例示)
    2 新しい宗教施設を建立しようとするとき(例示)
    3 境内地・境内建物の管理

  Ⅴ 労務管理・社会保険の手続

    1 「労働者」とは
    2 執務管理と労務管理
    3 社会保険の手続
    4 労働者派遣事業

  Ⅵ 宗教活動に伴う行政手続

    1 事前相談のお勧め
    2 複雑な許認可や規制
    3 行政機関の宗教対応
    4 当事務所の取扱い

  Ⅶ 事業の許認可

    1 学校教育事業
    2 社会福祉事業
    3 通信運輸業
    4 印刷出版業
    5 建築建設業
    6 飲食宿泊業
    7 医療保健業
    8 厚生介護業
    9 墓地・納骨堂

  Ⅷ 事業の拡大・展開

  Ⅸ 運輸・交通

    1 海事
    2 船舶
    3 運送業
    4 自動車
    5 ドローン

 

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行政手続
行政不服審査
社会保険・厚生年金
執務管理と労務管理
労働者派遣事業
労働者供給事業
学校教育事業
社会福祉事業
ドローン

Ⅰ 法例

  1 法令の秩序

⑴ 日本国憲法

     国の最高法規(憲法98条1項)。

⑵ 条約・国際法規

     誠実に遵守(憲法98条2項)。

⑶ 法律

     国会は国の唯一の立法機関(憲法41条)。
     両議院で可決したとき法律となる(憲法59条1項)。
     憲法の条規に反する法律は効力を有しない(憲法98条1項)。
     法律と政令・府省令を合わせて「法令」という。

⑷ 政令

     内閣は政令を制定(憲法73条6号)。
     憲法の条規に反する命令は効力を有しない(憲法98条1項)。
     政令と府省令と合わせて「命令」という。
     法律と命令を合わせて「法令」という。

⑸ 最高裁判所規則

     最高裁判所は訴訟・弁護士・内部規律・司法事務処理に関する規則を制定(憲法77条1項)。
     下級裁判所に関する規則は下級裁判所に委任(憲法77条3項)。

⑹ 議院規則

     両議院は会議等に関する規則を制定(憲法58条2項)。

⑺ 条例

     地方公共団体は、法律の範囲内で条例を制定(憲法94条)。
     普通地方公共団体は、法令に違反しない限りにおいて、その事務に関し、条例を制定(地方自治法14条1項)。
     条例と主張の規則を合わせて「条規」という。

⑻ 府省令

     内閣総理大臣は、内閣府に係る主任の行政事務について、府令を発する(内閣府設置法7条3項)。
     各省大臣は、主任の行政事務について、省令を発する(国家行政組織法12条1項)。
     府令と省令を合わせて「府省令」という。
     政令と府省令を合わせて「命令」という。
     法律と命令を合わせて「法令」という。

⑼ 委員会規則

     各行政委員会は規則を制定。

⑽ 首長規則

     普通地方公共団体の長は、法令に違反しない限りにおいて、その権限の事務に関し、規則を制定(地方自治法15条1項)。
     条例と規則を合わせて「条規」という。 

  2 法の適用通則

    ⑴ 慣習

  ㋑ 「公の秩序」「善良の風俗」に反しない慣習
  ㋺ 「法令で認めたもの」「法令に規定のないもの」に限り
  ㋩ 「法律と同一の効力」を有する。

    ⑵ 準拠法

  ㋑ 人の行為能力は、本国法によって定める。
  ㋺ 法律行為の成立・効力は、当事者が選択した地の法律による。
  ㋩ 物権は、目的物の所在地法による。
  ㋥ 債権は、事実の発生地法による。
  ㋭ 婚姻は、各当事者につき本国法による。
  ㋬ 婚姻の方式は、婚姻挙行地法による。
  ㋣ 夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人のときは、日本法による。
  ㋠ 相続は、被相続人の本国法による。
  ㋷ 遺言は、遺言者の本国法による。

    ⑶ 本国法

  ㋑ 二重国籍者の本国法は、
    Ⓐ 常居住する国の法とする。
    Ⓑ 常居住する国がないときは最も密接な関係がある国の法とする。
    Ⓒ ただし、日本国籍を有するときは、日本法とする。  
  ㋺ 無国籍者の本国法は、
    Ⓐ 常居住地法とする。
    Ⓑ 常居住地が知れないときは居住地法とする。 
  ㋩ 本国法により、
      日本法によると規定のときは、日本法。
  ㋥ 外国法が、
      公の秩序、善良の風俗に反するときは、適用しない。 

                             (法務省・旧庁舎)

 

Ⅱ 行政手続の基本

  1 行政手続法

    ⑴ 目的

① 国民の権利利益の保護

    行政手続法は、国民の権利利益の保護に資することを目的としています。

② 行政の公正性

    行政手続法は、行政運営における公正の確保を図ることを目的としています。

③ 行政の透明性

    行政手続法は、行政上の意思決定の内容とその過程を国民に明らかにすることを目的としています。

    ⑵ 行政手続とは

① 「行政手続」とは、
    「処分」「行政指導」「届出」に関する手続と命令などを定める手続とをいいます。
② 「処分」とは、
    公権力の行使のことです。 
③ 「不利益処分」とは、
   ㋑ 特定の者に対して、直接に、義務を課し、権利を制限する処分をいいます。
   ㋺ ただし、次の場合は、「不利益処分とならない不利益処分」となります。 
     Ⓐ 事実上の行為
     Ⓑ 事実上の行為をする範囲・時期などを定めること
     Ⓒ 許認可などの申請の拒否 
     Ⓓ 申請に基づく処分
     Ⓔ 同意を得て行う処分 
     Ⓕ 許認可などの基礎事実が消滅した旨の届けに基づく許認可などの取消など 
④ 「許認可等」とは、
   ㋑ 「許可」「認可」「免許」など、何らかの利益を付与する行政庁の処分をいいます。
   ㋺ 「許可」とは、原則的に、禁止されていることを、例外的に、許すことをいいます。「禁止の解除」です。
   ㋩ 「認可」とは、私人が行う行為に法律上の効力を与えることをいいます。「お墨付き」を与えることです。
   ㋥ 「免許」とは、私人が有しない特別の権利・能力・地位を与えることをいいます。「特許」ともいいます。
   ㋭ ただし、法律上の規定と講学上の定義とが一致しない場合が多いので注意が必要です。
     Ⓐ 「自動車運転免許」は「許可」です。
     Ⓑ 各種の「事業許可」は「免許」です。
     Ⓒ 民間の規則で定められた「認可」の多くは「許可」のことが多い。
⑤ 「申請」とは、
    法令に基づいて、行政庁に諾否の応答義務がある許認可などを求める行為をいいます。  
⑥ 「行政指導」とは、
    行政機関が、一定の行政目的を達成するため、特定の者に、一定の作為や不作為を求める指導勧告助言などを行うことをいいます。
⑦ 「届出」とは、
    法令の義務により、行政庁に、一定の事項を通知することをいいます。
⑨ 「命令等」とは、
    行政機関が定める「法律に基づく命令」「法律に基づく規則」「審査基準」「処分基準」「行政指導指針」をいいます。
   ㋑ 法律に基づく命令  政令、府令・省令
   ㋺ 法律に基づく規則  委員会規則、首長規則
   ㋩ 「審査基準」とは、
      申請による許認可等の判断をするための基準をいいます。
   ㋥ 「処分基準」とは、
      不利益処分についての判断の基準をいいます。
   ㋭ 「行政指導指針」とは、
      同一の行政目的を実現するための一定の条件に該当する複数の者に行う行政指導の基準をいいます。 

  2 「申請」に対する処分

    ⑴ 「審査基準」

① 行政庁は、「審査基準」を定めます。
② 許認可等の性質に照らして、具体的に定めます。     

    ⑵ 標準処理期間

① 「標準処理期間」とは、申請が到達してから処分するまでの、通常の標準的な期間のことです。
② 「標準処理期間」は、公表されます。

    ⑶ 審査・応当

① 審査の開始
    申請が到達したときは、遅滞なく、審査を開始しなければなりません。
② 補正の求め
    ㋑ 申請書の記載事項に不備がある場合
    ㋺ 申請書に必要な書類が添付されていない場合
    ㋩ 申請できる期間ないでない場合
    ㋥ 法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない場合 
    ㋭ 申請者に、相当の期間を定めて、申請の補正を求める。     
③ 許認可等の拒否 
    ㋑ 申請書の記載事項に不備がある場合
    ㋺ 申請書に必要な書類が添付されていない場合
    ㋩ 申請できる期間ないでない場合
    ㋥ 法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない場合 
    ㋭ 申請された許認可等を拒否     

    ⑷ 理由の提示

    ⑸ 情報の提供

    ⑹ 「公聴会」の開催

  3 「不利益処分」

    ⑴ 「処分基準」

① 「処分基準」を定め、公表することが求められています。
② 「処分基準」は、できる限り具体的なものが求められています。

    ⑵ 不利益処分の手続

① 「不利益処分」をしようとするには、「聴聞」か「弁明の機会の付与」が必要です。
② 「聴聞」は、次の場合に行われます。
  ㋑ 許認可等の取消 
  ㋺ 資格・地位の剥奪
  ㋩ 法人の役員の解任
  ㋥ 業務に従事する者の解任 
  ㋭ 会員である者の除名
  ㋬ その他相当と認めるとき
③ その他の場合には、「弁明の機会の付与」が行われます。
④ 「不利益処分」には、「理由の提示」が必要です。

    ⑶ 「聴聞」

① 聴聞の通知

  ㋑ 期日までに相当の期間を置かなければなりません。
  ㋺ 書面により通知しなければなりません。
  ㋩ 通知事項
    Ⓐ 不利益処分の内容根拠法令条項
    Ⓑ 不利益処分の原因事実
    Ⓒ 聴聞の期日・場所
    Ⓓ 聴聞事務を行う機関
    Ⓔ 期日に出頭して意見を述べることができる
    Ⓕ 証拠書類・証拠物を提出できる
    Ⓖ 出頭に代えて、陳述書および証拠書類等を提出できる
    Ⓗ 不利益処分の原因事実を証する資料の閲覧ができる

② 代理人

  ㋑ 代理人を選任できる。
  ㋺ 代理人の選任は書面で証明(委任状)
  ㋩ 代理人を選任した通知

③ 文書等の閲覧

④ 審理の方式

⑤ 陳述書の提出

⑥ 不出頭の場合

⑦ 聴聞調書・報告書

    ⑷ 「弁明」の機会の付与

① 「弁明」は、「弁明書」を提出して行います。
② 行政庁が認めたときは「口頭」で行うこともできます。

  4 「行政指導」

    ⑴ 行政指導の原則

① 「行政指導」は、行政機関の任務・所轄事務の範囲を逸脱してはなりません
② 「行政指導」は、あくまでも宛先の任意の協力によってのみ実現されるものです。
③ 「行政指導」は、従わなかったために、不利益な取扱いをされることがありません。

    ⑵ 申請に関連する行政指導

① 「申請取下げの行政指導」「申請内容変更の行政指導」は、申請者が「従わない」とする意思を表明したのにかかわらず、継続されてはなりません。
② 「申請取下げ・申請内容変更の行政指導」を継続して、申請者の権利の行使を妨げてはなりません。
③ 「許認可等の権限に関連する行政指導」は、「権限行使を殊更に示す」ことで、行政指導に従うことを余儀なくさせてはなりません。

    ⑶ 行政指導の方式

① 「行政指導」は、㋑趣旨、㋺内容、㋩責任者明確に示さなければなりません。
② 「許認可等の権限に関連する行政指導」は、㋑権限の根拠法令条項、㋺規定された要件、㋩権限の行使が適合する理由を示さなければなりません。
③ 「口頭による行政指導」は、書面の交付を求められたときは、交付しなければなりません。

    ⑷ 行政指導の中止請求

① 「法令違反の是正を求める行政指導」は、法律の要件に不適合であると思料するときは、行政指導の中止を求めることができます。
② 「行政指導の中止申出書」を提出して行います。

  5 処分などの請求

① ㋑法令に違反する事実がある場合に、㋺是正のための処分や行政指導がされていないと思われるときは、㋩誰でも、㋥当該行政機関に処分や行政指導を求めることができます。
② 「処分等申出書」を提出して行います。

  6 「届出」

① 「届出」は、定められた機関に到達したときに、届出義務が履行されたものとされます。
② ただし、㋑記載事項の不備、㋺必要書類の不添付などの場合は、届出になりません。

  7 「意見公募(パブリックコメント)」

① 命令等を定める場合には、広く一般の意見を求めなければなりません。
② 次の事項を、あらかじめ公示しなければなりません。
  ㋑ 命令等の案 
  ㋺ 関連の資料
③ 意見の提出先と提出期間(原則として、30日以上)を定めて公募しなければなりません。

                      (英国ロンドン、「バッキンガム宮殿」)

Ⅲ 行政不服審査の手続

  1 行政不服審査請求とは

㋑ 行政処分に不服がある場合には、行政不服審査請求を行うことができます。 
㋺ 「不服がある行政処分」とは、 
  ① 新にした「申請に対する不許可」など
  ② 現に保有する「施設などの禁止命令」など 
  ③ 現に行っている「事業など禁止命令」など

  2 すぐにご相談を

㋑ このような処分に関する通知などを受けた場合には、 
    行政不服審査請求の申立てを行うか否かの判断は後のことにして、 
    取り急ぎ、当事務所にご相談ください。 
㋺ 行政不服審査請求には、 
    請求を行うことができる期限が定められているからです。

  3 宗教団体・宗教法人の特殊性

    ⑴ 宗教の特殊性の根拠

  ① 宗教団体や宗教法人であること
  ② 宗教活動であること
  ③ 宮司・住職・牧師・司祭など宗教主宰者や宗教専門職であること
  ④ 氏子・檀家・信徒・信者であること

    ⑵ 通常とは異なる手続

  ① 宗教の特殊性のために、通常とは異なる手続きが必要となります。
  ② 特別な手順や特殊な取扱いが必要であることも少なくありません。

  4 当事務所の対応

⑴ 当事務所で行う手続き:  
  ① 行政不服審査請求の申立書を作成すること、 
  ② 当事者に代わって代理人として行政不服審査手続を進めること、 
  ③ 補佐人として意見を述べること、 
  ④ 審査のための意見書を作成すること
⑵ 当事務所では、 
   宗教団体・宗教法人のために、代理、代行、ご協力、ご支援をいたします。

              (ウズベキスタン・タシュケント、「メドルセ中庭」)

Ⅳ 境内地・境内建物の手続

  1 土地を入手しようとするとき(例示)

⑴ 売買契約
⑵ 農地法による農地転用許可
⑶ 都市計画法による開発許可
⑷ 登録免許税免除のための証明
⑸ 宗教法人法による宗教法人内部の手続き
⑹ 所有権移転登記
⑺ 近隣住民への説明
⑻ 融資に関する金融機関の手続き

  2 新しい宗教施設を建立しようとするとき(例示)

⑴ 建築設計
⑵ 建築確認
⑶ 都市計画法による開発許可
⑷ 消防法の手続
⑸ 宗教法人内部の手続き
⑹ 環境保護条例などの手続
⑺ 所有権保存登記・所有権移転登記
⑻ 近隣住民への説明
⑼ 融資に関する金融機関の手続き

  3 境内地・境内建物の管理(例示)

⑴ 保守管理契約
⑵ 保守管理規程
⑶ 防犯カメラの設置・運用・管理
⑷ 防犯カメラと肖像権・プライバシー
⑸ 防犯センサーの設置・運用・管理
⑹ 施設の火災保険・地震保険
⑺ 不法侵入対策
⑻ 施設に起因する損害賠償責任

Ⅴ 労務管理・社会保険の手続

  1 「労働者」とは

    ⑴ 「労働者」とは

① 事業主に「雇用」され、② 事業主の指揮命令下で労働に使用され、③ 労働の対償としての賃金(給料)を受ける者です。

    ⑵ 「聖職者(宗教専門職、宗教職)」とは

① 「聖職者(宗教専門職)」とは、㋑ 宮司、住職、牧師、司祭、教会長など、㋺ 神仏に任命され、神仏に仕える奉仕者であり、㋩ 宗教法人に雇用された者ではありませんから、㋥ 労働法・社会保険法の対象となる「労働者」ではありません。
② 「聖職者(宗教職)」とは、㋑ 宮司、住職、牧師、司祭、教会長などではない、㋺ 神職、僧侶、教師、聖職者、教職者などの者も、㋩ 宗教法人に雇用された者ではありませんから、㋥ 労働法・社会保険法の対象となる「労働者」ではありません。

    ⑶ 「代表役員」「責任役員

① 宗教法人の「代表役員」「責任役員」は、㋑ 宗教法人の役員であり、㋺ 宗教法人に雇用された者ではありませんから、㋩ 労働法・社会保険法の対象となる「労働者」ではありません。
② 宗教法人と役員との関係は、㋑ 「委任」であり、㋺ 「雇用」ではありませんから、㋩ 「労働者」には当たりません。
③ 多くの宗教法人では、㋑ 「役員は無報酬とする」「役員は無給とする」と規定されており、㋺ 労働法・社会保険法の適用される余地もありません。

    ⑷ 「専任職員

① 「宗教法人の専任職員」とは、㋑ 宗教法人に「雇用」され、㋺ 宗教法人において、㋩ 代表役員の指揮命令下で、㋥ 諸々の事務や業務に従事し、㋭ 賃金を受ける者をいいます。
② 「宗教団体の専任職員」とは、㋑ 宗教法人に「雇用」され、㋺ 代表役員の指揮命令を受けて、㋩ 宗教団体において、㋥ 宗教専門職の指示により、㋭ 諸々の事務や業務に従事し、㋬ 宗教法人から、賃金を受ける者をいいます。
③ 「専任職員」は、労働法・社会保険法の適用される「労働者」です。

    ⑸ 「兼任職員

① 「兼任職員」とは、㋑ 「聖職者(宗教職)」であって、㋺ 宗教法人に「雇用」され、㋩ 代表役員の指揮命令を受けて、㋥ 宗教団体・宗教法人において、㋭ 宗教専門職・代表役員の指示により、㋬ 諸々の事務や業務に従事し、㋣ 賃金を受ける者をいいます。
② 「兼任職員」は、㋑ 「兼任職員」としての部分に限り、㋺ 労働法・社会保険法の適用される「労働者」となります。

    ⑹ 「聖職者(宗教職)の執務

① 「聖職者(宗教職)の執務」とは、㋑ 「聖職者(宗教職)」であって、㋺ 聖職者(宗教職)の職務の一環として、㋩ または、聖職者(宗教職)の修行・研修の一環として、㋥ 宗教団体の事務や業務に従事する者をいいます。
② 「聖職者(宗教職)の執務」は、㋑ 「聖職者(宗教職)」としての職務の範囲内であり、㋺ そのための賃金(別給与)も受けていないなら、㋩ 「労働者」とは言えません。
③ 「聖職者(宗教職)の執務」であっても、㋑ 宗教法人に雇用され、代表役員の指揮命令下で、㋺ 宗教法人の事務や業務に従事し、㋩ その賃金を受けるなら、「労働者」に当たります。

    ⑺ 「役員の執務

役員の執務」とは、㋑「代表役員」「責任役員」が、㋺ 宗教法人の事務や業務を処理するのは、㋩ 役員としての「当然の職務」であり、㋥ 労働に従事することではなく、㋭ 「労働者」には当たりません。

  2 執務管理と労務管理

     ⑴ 聖職者(宗教専門職)の自己管理

① 「聖職者(宗教専門職)」は、神仏の意思を顧慮し、自らの判断と意思で、神仏に仕える奉仕者です。
② ゆえに、神仏の外には、人的・団体的に、その執務を管理するものはありません。したがって、「聖職者(宗教専門職)」には、「自己管理」が原則となります。

     ⑵ 聖職者(宗教職)の執務管理

① 「聖職者(宗教職)」は、宗教団体において「聖職者(宗教専門職)」の下位にある者であり、神仏の意思を顧慮し、自らの判断と意思で、神仏に仕える奉仕者です。 聖職者(宗教専門職)や上位聖職者(宗教職)の指揮命令下で労務に従事する労働者ではありません。
㋺ 「聖職者(宗教職)」は、「職員」のように、「労働契約」「就業規則」などの規制は受けません。 宗教団体としての「執務規程」「倫理規程」を定めることが必要です。

     ⑶ 職員の労務管理

㋑ 「職員(専任職員・兼任職員)」については、① 「労働者」として、労働法の適用を受けます。② 労働諸法に基づいた「労働契約」「就業規則」その他の諸規則を定めることが必要です。
㋺ 「職員」は、「労働組合」を結成することができ、「労使団交」を行い、「労使協定」を締結することができます。
㋩ 「外国人労働者」についての特別の規定や取り扱いも必要になります。

  3 社会保険の手続

     ⑴ 「社会保険とは

① 「社会保険」とは、「労働者」を対象とする「雇用保険」「労災保険」「健康保険」「厚生年金」をいいます。
② 「社会保険」は、労働者を保護・援助するのための強制的な保険制度です。 任意に加入・脱退できる性質のものではありません。
③ 「社会保険」の保険料は、その全額または一部を、事業主である宗教法人が負担します。
④ 「労働者」ではない「聖職者(宗教専門職)」「聖職者(宗教職)」「代表役員」「責任役員」は、社会保険の対象外です。

    ⑵ 「雇用保険

「雇用保険」は、「労働者」が失業したり、雇用の継続が困難になった場合に、保険給付が行われる制度です。

    ⑶ 「労災保険(労働者災害補償保険)」

「労災保険」は、「労働者」の「業務上の」負傷・疾病・死亡に対して、保険給付が行われる制度です。

    ⑷ 「健康保険

「健康保険」は、「労働者」の「業務外の」負傷・疾病・出産・死亡に対して、保険給付が行われる制度です。

    ⑸ 「厚生年金(厚生年金保険)」

「厚生年金」は、「労働者」の老齢・障害・死亡に対して、保険給付が行われる制度です。

    ⑹ 聖職者(宗教専門職・宗教職)のための保険制度

労働者」ではない聖職者(宗教専門職・宗教職)のためには、「国民健康保険」「国民年金」があり、強制加入です。

  4 労働者派遣事業

     ⑴ 「労働者派遣事業」

① 「派遣元事業主」とは、派遣する労働者を雇用している事業主をいいます。
② 「派遣先事業主」とは、派遣された労働者を、自己の指揮命令の下で労働に従事させる事業主をいいます。
③ 「派遣労働者」とは、派遣元事業主に雇用され、派遣先事業主の下で労働に従事する労働者をいいます。
④ 「派遣労働関係」とは、派遣元事業主が労働者を雇用し、派遣先事業主が労働者に指揮命令する関係をいいます。
⑤ 派遣元事業主と派遣労働者の間には、「雇用契約」があり、労働者の賃金は、派遣元事業主が支払います。
⑥ 派遣元事業主と派遣先事業主の間には「労働者派遣契約」がありますが、派遣先事業主と派遣労働者の間には、契約関係はありません。
⑦ 労働者派遣事業を行うには、厚生労働大臣の許可を受ける必要があります。

     ⑵ 「労働者供給事業」

① 「供給元事業主」とは、供給する労働者を雇用している事業主をいいます。
② 「供給先事業主」とは、供給された労働者を雇用して、労働に従事させる事業主をいいます。
③ 「二重雇用型」: 労働者は、供給元事業主に雇用され、重ねて、供給先事業主にも雇用されます。
④ 「雇用転換型」: 労働者は、供給元事業主を離れて、供給先事業主に雇用されます。
⑤ 「期間雇用型」: 労働者は、一定の期間、供給元事業主を離れて、供給先事業主に雇用されます。
⑥ 労働者の賃金は、派遣先事業主が支払います。
⑦ 労働者供給事業を行うことは、原則的に「禁止」されています。

     ⑶ 「聖職者(宗教職)の派遣」

① 「派遣聖職者(宗教職)」とは、ⓐ 単位宗教団体の宮司・住職・牧師・司祭・教会長などの聖職者(宗教専門職)であって、ⓑ 包括宗教団体(または教区)などに在籍する聖職者(宗教職)をいいます。
② ⓐ  包括宗教団体は、所属する聖職者(宗教職)を、単位宗教団体の聖職者(宗教専門職)に任命し、派遣します。ⓑ 包括宗教団体は、派遣聖職者(宗教職)の懲戒権や解任権を保有します。ⓒ しかし、包括宗教団体は、派遣聖職者(宗教職)の報酬・俸給等を支払いません。
③ ⓐ 単位宗教団体においては、赴任した聖職者(宗教職)を代表とし、その指揮命令に従います。ⓑ 単位宗教団体は、赴任した聖職者(宗教職)に対して、指揮命令権を有しません。ⓒ 単位宗教団体は、赴任した聖職者(宗教職)の懲戒権や解任権を有しません。ⓓ 単位宗教団体は、赴任した聖職者(宗教職)に対して、報酬・俸給等を支払います。
④ 聖職者(宗教職)であるがゆえに、労働者ではありませんが、労働者派遣にも、労働者供給にも当たりません。 聖職者(宗教職)は、包括宗教団体の権威を帯びて、単位宗教団体を司る者であるからです。

                      (英国議会・ウェストミンスター)
          

Ⅵ 宗教活動に伴う行政手続

  1 事前相談のお勧め

⑴ 宗教団体・宗教法人やその関連団体・関連法人または個人の方へ

宗教活動や宗教実践を目的として、何らかの行為を行い、何らかの事業を展開しようとする場合には、事前にご相談ください。

⑵ まだ具体的には定まっていなくても……

話題に上ったり、検討しようと考えた段階で、できるだけ早くにご相談いただくことをお勧めします。

⑶ 「無料相談」を

当事務所では、Eメールによる「無料相談」を行なっています。何かあれば、遠慮せずに、「無料相談」をご利用ください。

  2 複雑な許認可や規制

⑴ 極めて多くの法律により、複雑な許認可の制度や規制が定められています。
⑵ 都道府県や市町村の条例や規則によっても、独自の規制が置かれています。
⑶ それらを調査して、適切な手続を行うことが必要です。

  3 行政機関の宗教対応

⑴ 多くの行政機関などでは、① 宗教に関する造詣がなく、② 宗教団体・宗教法人・宗教法制に関する知識が乏しく、③ 宗教活動や宗教実践に対する理解を欠くことがあります。
⑵ 一般の営利企業と同様の規制や手続を求められることがあります。
⑶ また、宗教に関する誤解から、手続に入ることすらできない場合もあります。

  4 当事務所の取扱い

⑴ 当事務所は、聖職者(宗教専門職)により、組織されています。
⑵ 当事務所は、宗教に特化して、業務を行います。
⑶ 当事務所は、宗教団体などの本旨を十分に理解して、業務を行います。
⑷ 当事務所は、宗教活動などに関連する行政手続に取り組んでいます。

                  (ロシア・モスクワ、「ボリショイ劇場」)

Ⅶ 事業の許認可

  1 学校教育事業

    ⑴ 教育の基本

㋑ 義務教育
  Ⓐ 保護する子女に普通教育を受けさせる義務(憲法26条2項)
  Ⓑ 保護者は子に9年の普通教育を受けさせる義務を負う(学校教育法16条)
  Ⓒ 「教育を受ける義務」ではない。
㋺ 学校教育
  Ⓐ 公の性質 
  Ⓑ 学術の中心の大学
  Ⓒ 私立学校の重要な役割
  Ⓓ 教員の崇高な使命
㋩ 家庭教育
㋥ 社会教育
㋭ 政治教育
㋬ 宗教教育 
  Ⓐ 教育上の尊重義務
    ⓐ 宗教に関する寛容の態度
    ⓑ 宗教に関する一般的な教養
    ⓒ 宗教の社会生活における地位
  Ⓑ 国公立学校の禁止
    ⓐ 特定の宗教のための宗教教育
    ⓑ その他宗教的活動

    ⑵ 学校

㋑ 学校
  Ⓐ 幼稚園
  Ⓑ 小学校
  Ⓒ 中学校
  Ⓓ 義務教育学校
  Ⓔ 高等学校 
  Ⓕ 中等教育学校
  Ⓖ 特別支援学校
  Ⓗ 大学
    ⓐ 大学
    ⓑ 専門職大学
    ⓒ 専攻科
    ⓓ 別科
    ⓔ 大学院
    ⓕ 専門職大学院
    ⓖ 短期大学
    ⓗ 専門職短期大学
  Ⓘ 高等専門学校
㋺ 専修学校(学校でない教育施設 = 学校でない学校)
  Ⓐ 一般課程 = 専修学校
  Ⓑ 高等課程 = 高等専修学校
  Ⓒ 専門課程 = 専門学校
㋩ 各種学校(学校・専修学校でない教育施設 = 学校でない学校でない学校)
㋥ 無認可の教育施設(学校・専修学校・各種学校でない教育施設 = 学校でない学校でない学校でもない学校)
ーーー(以下「学校でない学校でない学校でない学校でもない学校」)ーーー  
㋭ 自動車学校(道路交通法による「自動車教習所」の呼称)      
㋬ 独立行政法人の所管する教育養成機関
  Ⓐ 海員学校(旧「海員学校」「海技大学校」)
    ⓐ 海上技術学校
    ⓑ 海上技術短期大学校
    ⓒ 海技大学校
  Ⓑ 水産大学校
  Ⓒ 農業者大学校
  Ⓓ 航空大学校
  Ⓔ 国立看護大学校
  Ⓕ 労働大学校
  Ⓖ 職業能力開発大学校
  Ⓗ 中小企業大学校
  Ⓘ 市民大学校
  Ⓙ その他 
㋬ 公務員の教育養成機関
  Ⓐ 警察学校 
    ⓐ 都道府県警察学校
    ⓑ 皇宮警察学校
    ⓒ 管区警察学校
    ⓓ 警察大学校
  Ⓑ 海上保安学校・海上保安大学校  
  Ⓒ 防衛大学校・防衛医科大学校
  Ⓓ 気象大学校
  Ⓔ 税務大学校
  Ⓕ 社会保険大学校
  Ⓖ 自治大学校
  Ⓗ 消防大学校
  Ⓘ 国土交通大学校
  Ⓙ その他
㋣ 地方自治体の設置する教育養成機関
  Ⓐ 農業大学校
  Ⓑ 福祉大学校
  Ⓒ 保育大学校
  Ⓓ 医療技術大学校 
  Ⓔ 看護大学校
  Ⓕ その他多数
㋠ その他 
  Ⓐ 宗教団体の宗教職養成施設
    ⓐ 神学校、聖書学校、神学塾など
    ⓑ 僧院、教学院など
    ⓒ 神職養成所など
  Ⓑ 公益法人・公益団体の教育養成施設
  Ⓒ 株式会社の経営支援教育養成施設
  Ⓓ 社会教養・娯楽の教育関連施設
  Ⓔ その他

    ⑶ 私立学校

㋑ 学校法人の設置する学校等
  Ⓐ 私立学校
    ⓐ 学校(幼稚園、小中学校、高校、大学、高等専門学校など)
    ⓑ 幼保連携認定こども園
  Ⓑ 私立専修学校
  Ⓒ 私立各種学校
㋺ 学校法人
  Ⓐ 私立学校の設置を目的として設立される法人  
  Ⓑ 学校法人は、学校のほかに、専修学校・各種学校を設置することができる
㋩ 学校法人の設立 
  Ⓐ 寄付行為の作成
    ⓐ 名称
    ⓑ 設置する私立学校等
    ⓒ 事務所の所在地
    ⓓ 役員
    ⓔ 理事会
    ⓕ 評議員会・評議員
    ⓖ 資産・会計
    ⓗ 収益事業
    ⓘ 解散
    ⓙ 寄付行為の変更
    ⓚ 公告
  Ⓑ 所轄庁の認可
  Ⓒ 設立の登記  
㋥ 学校法人の組織
  Ⓐ 役員等
    ⓐ 理事長(理事のうち一人)
    ⓑ 理事5人以上
      ① 設置する私立学校の校長
      ② 評議員のうちより選任された者
      ③ その他
    ⓒ 監事2人以上(評議員会の同意を得て理事長が選任)
    ⓓ 評議員(理事の2倍) 
      ① 職員のうちから選任された者
      ② 設置する私立学校の25歳以上卒業者から選任された者
      ③ その他
  Ⓑ 会議
    ⓐ 理事会
    ⓑ 評議員会
    Ⓒ 理事は全員評議員
      ① 理事は全員が評議員会の構成員
      ② 評議員会の半数は理事会
      ③ 理事会決議に反する評議員会決議は困難

    ⑷ 宗教活動としての教育

 学習塾、学童保育、外国語教室、料理教室、空手道場など

    ⑸ 宗教団体の教職者養成機関

 神学校、僧院、神職養成所など 

  2 社会福祉事業

㋑ 社会福祉法人、NPO法人
㋺ 保育園、学童保育
㋩ 老人福祉施設、児童福祉施設

  3 通信運輸業

㋑ 自動車運送事業(トラック、バス、タクシー)
㋺ 海上運送事業(国際航路、近海区域、沿岸区域、平水区域)
㋩ 航空運送事業(不定期空路、ドローン)

  4 印刷出版業



  5 建築建設業



  6 飲食宿泊業



  7 医療保健業



  8 厚生介護業



  9 墓地・納骨堂

    ⑴ 用語の定義

① 用語上の注意

    墓地や納骨に関する用語には、社会の巷で使用されている用語と法律上の用語との間に違いがありますから、注意が必要です。 

② 「埋葬」

  ㋑ 法律上、「埋葬」とは「死体を土中に葬ること」をいいます。
  ㋺ 法律上、「埋葬」と「土葬」のことです。
  ㋩ 一般社会・葬儀業界では、法律上の「埋蔵」「収蔵」も「埋葬」と言われていますが、法律上の「埋葬」ではありません。

③ 「死体の葬り」     

  ㋑ 法律上、「死体を葬ること」は「埋葬」「火葬」「水葬」の3種のみです。
  ㋺ 「埋葬」とは「死体を土中に葬ること(土葬)」です。
  ㋩ 「火葬」とは「死体を葬るために焼くこと」です。
  ㋥ 「水葬」とは「船舶の航行中に死亡した者を海中に没すること」です。
  ㋭ 水葬は例外的なので、通常は、埋葬か火葬のどちらかです。
  ㋬ 現在では、埋葬は、限られた場合に許可されているだけです。
  ㋣ 現在では、ほぼ全ての死体が火葬に付されていると言えます。
  ㋠ したがって、現在では、例外を除き、死体の葬りは「火葬のみ」です。
  ㋷ 「樹木葬」「宇宙葬」などは、「焼骨の処理」であって、「死体の葬り」ではありません。
  ㋦ 「家族葬」「社葬」「国葬」などは、「葬儀の主催者による区分」であって、「死体の葬り」ではありません。
  ㋸ 「直葬」とは、葬儀を省略して火葬に付することをいい、「死体の葬り」の種類ではありません。

④ 「火葬」

  ㋑ 「火葬」とは「死体を葬るために焼くこと」です。
  ㋺ 死体を焼くことで「死体の葬り」は終えます。
  ㋩ 公衆衛生上の見地からは、火葬で死体処理は完了します。
  ㋥ 外国での火葬は、死体を完全に焼却し、残るのは灰(遺灰)のみですが、
    日本の火葬では、形を留めた焼き残骨(焼骨)を巧みに残します。
  ㋭ 社会一般には、焼骨を「遺骨」と言いますが、「遺骨」ではありません。
  ㋬ 「遺骨」とは、埋葬(土葬)にした死体の残骨、自然に腐敗した死体の残骨をいいます。
  ㋣ 「遺骨」には、衛生上の問題がありますが、「焼骨」には、衛生上特段の問題はありません。

    ⑵ 「墳墓」

① 「墳墓」

  ㋑ 「墳墓」とは、次の施設を言います。
    Ⓐ 「死体を埋葬する施設
    Ⓑ 「焼骨を埋蔵する施設
  ㋺ 「墳墓」とは、いわゆる「お墓」のことです。
  ㋩ 社会一般に「墓地」といわれているのは「墳墓」のことです。

② 「死体の埋葬」

  ㋑ 「死体の埋葬」とは、「土中に死体を葬ること」です。
  ㋺ 「埋葬」とは、「地面を掘って土の中に、死体を埋めること」です。
  ㋩ 「埋葬」とは、文字通りに、「死体を埋めて葬ること」です。
  ㋥ 「埋葬」は、必ず、地面より下(地下)に埋めなければなりません。 

③ 「焼骨の埋蔵」

  ㋑ 「焼骨の埋蔵」とは、「死体の埋葬」と類似のことと考えられます。
  ㋺ 「焼骨の埋蔵」とは、「土中に焼骨を蔵すること」でしょう。  
  ㋩ 「埋蔵」とは、文字通りに、「焼骨を埋めて蔵すること」でしょう。 
  ㋥ 「埋蔵」は、必ず、地面より下(地下)に埋めなければなりません。 

④ 埋葬・埋蔵の制限

  ㋑ 「埋葬」と「焼骨の埋蔵」は、墓地以外の区域で行うことは禁止です。
  ㋺ 「埋葬」と「焼骨の埋蔵」は、墓地の区域でのみ行うことができます。
  ㋩ 埋葬・埋蔵に制限があるのは、「土中に埋める」からです。

⑤ 埋葬の許可

  ㋑ 「埋葬」には、市区町村長の許可が必要です。
  ㋺ 「埋蔵」には、許可は必要ありません。
  ㋩ 「収蔵」にも、許可は必要ありません。
  ㋥ 「改葬」には、許可が必要です。
    Ⓐ 「改葬」とは、次のことをいいます。
      ⓐ 埋葬した死体を他の墳墓に移すこと
      ⓑ 埋蔵した焼骨を他の墳墓・納骨堂に移すこと
      ⓒ 収蔵した焼骨を他の墳墓・納骨堂に移すこと
    Ⓑ したがって、
      ⓐ 焼骨の埋蔵には許可は必要なく、
      ⓑ 焼骨の収蔵にも許可は必要ありませんが、
      ⓒ 埋蔵・収蔵した焼骨の移動には許可が必要となります。

    ⑶ 「墓地」

① 「墓地」

  ㋑ 法律上、「墓地」とは、
    Ⓐ 「墳墓を設ける」ために、
    Ⓑ 「墓地として許可を受けた区域」をいいます。
  ㋺ 霊園業者・葬儀業者・社会一般では、
    Ⓐ 「墓地の区域」を「霊園」「墓苑」などと呼び、
    Ⓑ 「個々の墳墓を設けるための墓地の各区画」を「墓地」と呼んでいます。
  ㋩ 墳墓の施主も、
    Ⓐ 「うちの墳墓」とは言わず、
    Ⓑ 「うちの墓地」と言っています。
  ㋥ もっとも、個人墓地の場合は、「一墓地一墳墓」ということもあります。

② 「墓地の許可」

  ㋑ 「墓地」とは、「墓地として許可」を受けた区域をいいます。
  ㋺ 許可権者は、
    Ⓐ 市の区域については、市長
    Ⓑ 特別区の区域については、区長
    Ⓒ 町村の区域については、知事

③ 「墓地経営の許可」

  ㋑ 「墓地を経営」するには、許可を受ける必要があります。
  ㋺ 許可権者は、
    Ⓐ 市の区域については、市長
    Ⓑ 特別区の区域については、区長
    Ⓒ 町村の区域については、知事
  ㋩ 「墓地の経営」という以上、
    Ⓐ 収益の多寡・有無を問わず、他人のために、墓地を運営すること。
    Ⓑ 専ら、自己のためにのみ、墓地を設置運営することは対象外でしょう。

    ⑷ 「納骨堂」

① 「納骨堂」

  ㋑ 法律上、「納骨堂」とは、
    Ⓐ 「他人の委託を受けて
    Ⓑ 「焼骨を収蔵する」ために、
    Ⓒ 「納骨堂として許可を受けた施設」をいいます。
  ㋺ 霊園業者・葬儀業者・社会一般では、
    Ⓐ 複数の焼骨を収めるロッカー状の施設を言いますが、
    Ⓑ たとえ1個の焼骨を収める施設でも納骨堂にあたります。
  ㋩ 一般に、納骨堂とは、
    Ⓐ 屋内の立体型の施設が想定されていますが、
    Ⓑ 屋外の平面型の施設でも納骨堂にあたります。
  ㋥ 法律上、「納骨堂」となるのは、
    Ⓐ 「他人の委託を受ける」ことが要件となります。
    Ⓑ 「他人の委託を受けない」施設は納骨堂にあたりません。
    Ⓒ 「専ら自己のため」の施設は納骨堂にあたりません。

② 「納骨堂の許可」

  ㋑ 「納骨堂」とは、「納骨堂として許可」を受けた施設をいいます。
  ㋺ 許可権者は、
    Ⓐ 市の区域については、市長
    Ⓑ 特別区の区域については、区長
    Ⓒ 町村の区域については、知事

③ 「納骨堂経営の許可」

  ㋑ 「納骨堂を経営」するには、許可を受ける必要があります。
  ㋺ 許可権者は、
    Ⓐ 市の区域については、市長
    Ⓑ 特別区の区域については、区長
    Ⓒ 町村の区域については、知事
  ㋩ 「納骨堂の経営」という以上、
    Ⓐ 収益の多寡・有無を問わず、他人のために、納骨堂を運営すること。
    Ⓑ 専ら、自己のためにのみ、納骨堂を設置運営することは対象外でしょう。

    ⑸ 墓地条例

① 墓地条例

② 「条例」とは

 

                     (大阪市浪速区・新世界「通天閣」)

Ⅷ 事業の拡大・展開

  1 道路占用



  2 警察許可



  3 地縁団体



  4 地方自治



  5 NPO法人



                         (大阪空港にて、政府専用機)
           

Ⅸ 運輸・交通

  1 海事

㋑ 小型船舶操縦士・海技士
㋺ 水先案内
㋩ 船舶検査
㋥ 船員・船舶職員

  2 船舶

㋑ 離島・海岸地での信徒・来参者のための船舶
㋺ 信徒の修養・宗教職の研修のための船舶
㋩ 布教伝道のための船舶
㋥ 礼拝施設・布教施設・教育施設としての船舶
㋭ 宿泊施設としての船舶

  3 運送業

㋑ 旅客自動車運送業
㋺ 貨物自動車運送業
㋩ 海上運送業・内航海運業
㋥ 運送取扱業(自動車運送・海上運送・航空)
㋭ 自動車貸付業・船舶貸付業・航空機貸付業

  4 自動車

㋑ 信徒・来参者の送迎バスなど
㋺ 境内警備の自動車、境内管理のトラックなど
㋩ 布教伝道の自動車など
㋥ 宗教職の自動車、事務用の自動車など
㋭ 巡回活動の自動車・バス・トラックなど

  5 ドローン

㋑ 境内・墓地の写真撮影
㋺ 境内・墓地の保安・警備・完全管理
㋩ 境内建物の保守点検・安全管理
㋥ 離島・山間地への聖典・神札・法具の配達

 

 

                            (中国・上海人民政府)

行政手続

 
                        (韓国・仁川の開発区の交差点)