司法手続

司法手続

Ⅰ 民事訴訟

 1 民事訴訟の提起

  ⑴ 宗教者のための民事訴訟

     当事務所では、宗教団体・宗教法人・宗教職・信者・宗教関連企業などのための民事訴訟のお手伝いをします。

  ⑵ 宗教に関連する民事訴訟

   ① 「契約の履行」を求める訴え
       宗教活動のために必要な神具・法具・法衣などの製作や納品を求める
       庭園業者に境内庭園の適切な維持管理を求める など
   ② 「損害の賠償」を求める訴え
       宗教職や信者の宗教活動中の交通事故の場合え
       建設業者の不適切な工事により境内建物に損傷が生じた場合 など
   ③ 「法的な確認」を求める訴え
       「代表役員でないこと」「責任役員であること」について
       境内山林の土砂崩れが伐採業者の不始末によることについて など

 2 民事保全・民事執行

    宗教団体・宗教法人に対する民事保全・民事執行の申立て
    宗教団体・宗教法人の権利を保全するための民事保全・民事執行の申立て

 3 宗教民事訴訟

    宗教団体、宗教活動、宗教職、信者、信仰などに関する訴訟
    ただし、宗教そのもの、信仰や教義についての訴訟は認められません。

 

Ⅱ 行政訴訟

 1 行政訴訟の提起

   行政庁に対する、宗教に関連する行政手続・行政処分に対する訴訟の提起

 2 宗教関連の訴訟

   宗教に関連する行政訴訟における調査、鑑定および意見書の作成

 

Ⅲ 刑事訴訟

 1 刑事告訴・刑事告発

    宗教に関連する犯罪についての告訴・告発
    宗教団体・宗教法人の犯罪に対する告訴・告発

 2 冤罪防止

    宗教職・宗教者のための冤罪防止について、相談に応じます。
    電車・公衆の場所における痴漢冤罪の防止について、助言します。
    宗教施設内における性的犯罪・暴力犯罪等の防止について、協力します。

 3 犯罪被害者支援

  ⑴ 当事務所の業務

    ① 宗教に関連した犯罪被害者のために、相談に応じ、助言や手続きの支援を行います。
    ② 宗教信者である犯罪被害者のために、信仰や宗教上の問題との兼ね合いから必要な助言や相談に応じます。
    ③ 宗教団体内で起こった犯罪の被害者のために、助言・協力・相談に応じます。
    ④ 宗教団体における犯罪被害者に対する対応や支援について、助言・協力・相談に応じます。

  ⑵ 犯罪被害者への法律上の配慮

    ① 公判手続の傍聴
       加害者の刑事裁判を傍聴することができます。

    ② 公判記録の閲覧・謄写
      ㋑ 加害者の刑事裁判の公判記録を閲覧することができます。
      ㋺ 加害者の刑事裁判の公判記録を謄写(コピー)することができます。
      ㋩ 関連事件の公判記録の閲覧や謄写も認められています。
        (加害者や共犯者による同様の態様で継続的・反復的に行われた同一・同様の犯罪の刑事裁判)

    ③ 犯罪被害者への証人尋問
      ㋑ 犯罪被害者が証人となる場合、
         被告人(加害者)の前では、著しく不安・緊張を覚えるおそれがあります。
         その不安や緊張を緩和するために、適当な者(付添人)を付き添わせることができます。
      ㋺ 犯罪被害者が証人となる場合、
         被告人(加害者)の前では、圧迫を受け精神の平穏を害するおそれがあります。
         被告人と証人との間に、相手の状態を認識することができない措置をとります。
         パーテーションによる「目隠し」という遮蔽措置です。
      ㋩ 犯罪被害者が証人となる場合、
         被告人(加害者)のいる法廷では困難なときは、
         裁判所の別室にてビデオで尋問することができます(ビデオリンク方式)。

    ④ 被害者参加制度
      ㋑ 犯罪被害者は、
         裁判所の許可を得て、加害者の刑事裁判に参加することができます(「被害者参加人」)。
      ㋺ 従来、被害者は、自分が加害者の犯罪行為に関する刑事裁判の外に置かれていました。
         新しい制度では、直接、刑事裁判に参加することができるようになりました。
      ㋩ 被害者参加人には、
         公判期日が通知され、被害者参加人は、公判期日に出席することができます。
      ㋥ 従来、被害者は部外者とされていましたから、
         被害者の知らない間に刑事裁判が行われていました。
      ㋭ 新しい制度では、被害者参加をすれば、必ず公判期日が通知されます。
         当然、公判期日に出頭して、裁判に参加することができるようになりました。
      ㋬ 被害者参加人は、
         検察官に意見を述べることができます。
      ㋣ 被害者参加人は、
         犯罪事実に関する情状事実について、直接、証人を尋問することができます。
      ㋠ 被害者参加人は、
         被告人に供述を求める質問をすることができます。
      ㋷ 被害者参加人は、
         事実と法律の適用に関する意見を陳述することができます。
      ㋦ 被害者参加人が著しく不安・緊張を覚えるおそれがあるときは、
         不安・緊張を緩和するのに適切な者(付添人)を付き添わせることができます。
         被害者は、多くの場合、加害者の前に立つと不安や緊張が生じます。
         そばにいてくれるだけで安心できるような人と共に出廷することができます。
      ㋸ 被害者参加人が圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあるときは、
         被告人から被害者参加人の状態が認識されないようにする措置(遮蔽措置)を採ることができます。
         被害者は、多くの場合、加害者の前に立つと威圧を感じたり、平常心でいられなくなります。
         被告人に顔が見られないような衝立(パーテーションによる目隠し)を立ててもらうことができます。
         傍聴席に対しても同様の扱いがされます。
      ㋾ 被害者参加人に対しては、
         旅費、日当、宿泊料が支給されます。

    ⑤ 刑事裁判における民事上の和解
      ㋑ 刑事裁判の過程で、
         被告人と被害者が、民事上の争いについて合意することができます。
      ㋺ 刑事裁判の過程で、
         「和解調書」が作成され、民事上、強制力のある和解となります。
      ㋩ 別に、民事裁判を起こす必要がなくなりました。

    ⑹ 刑事裁判における損害賠償請求
      ㋑ 犯罪被害者は、
         事件の係属している刑事裁判所に、「損害賠償命令」の申立てをすることができます。
      ㋺ 刑事裁判所で「損害賠償命令」が発せられます。
         別に、民事訴訟手続をする必要がなくなりました。

 4 裁判員

 5 司法取引

 

Ⅳ 家事裁判

 1 家事審判

    宗教者の家事事件に関する申立て
    宗教が関連する家事事件についての助言

 2 成年後見

  ⑴ 補助・保佐・後見とは?

   ㋑ 「補助」とは
     ⓐ 「精神上の障害」により事理を弁識する能力が「不十分」な場合に、
        家庭裁判所の審判により、「補助人」をつけることをいいます。
     ⓑ 本人が、「特に定められた一定の法律行為」をしようとするときには、
        「補助人の同意」を得ることが必要になります。
     ⓒ このように「本人を補助」することによって、本人の財産を守る制度です。

   ㋺ 「保佐」とは
     ⓐ 「精神上の障害」により事理を弁識する能力が「著しく不十分」な場合に、
        家庭裁判所の審判により、「保佐人」をつけることをいいます。
     ⓑ 本人が、借財・保証・贈与・不動産の処分・新築改築・賃貸借などのような
        「重要な法律行為」をしようとするときには、「保佐人の同意」を得ることが必要になります。
     ⓒ このようにして、「本人を保佐」することによって、本人の財産を守る制度です。

   ㋩ 「後見」とは
     ⓐ 「精神上の障害」により事理を弁識する能力を「欠く常況」にある場合に、
        家庭裁判所の審判により、「成年後見人」をつけることをいいます。
     ⓑ 本人のした「法律行為」は「取り消すことができる」ものとされます。
     ⓒ 成年後見人は、本人の「財産を管理」します。
     ⓓ 成年後見人は、管理財産に関する本人の「代理人として法律行為」を行います。
     ⓔ このように本人を後見することによって本人の財産を守る制度です。
     ⓕ なお、成年後見人には、
        家庭裁判所の審判により、「成年後見監督人」をつけることができます。
     ⓖ 成年後見監督人は、成年後見人の事務を監督し、よりしっかりと本人の財産を守ります。

  ⑵ 「任意後見」「法定後見」とは?

   ㋑ 「任意後見」とは
     ⓐ 事理弁識能力が「十分」なときに、
        本人が、予め契約しておく手続をいいます。
     ⓑ 本人が行う手続きなので、
        最大限に本人の意思や意向を反映することができます。
     ⓒ その意味で、本人の意に反した後見を防止することができます。

   ㋺ 「法定後見」とは
     ⓐ 事理弁識能力を「欠いて」から、
        関係者の申立によって、家庭裁判所が審判によって決定する手続をいいます。
     ⓑ 既に本人が事理弁識能力を欠いてからの手続きなので、
        直接に本人の意思によるわけではありませんが、
        本人の財産の保護するためになされるものです。

  ⑶ 任意後見の手続

    ㋑ 宮司・住職・牧師・司祭など宗教専門職にある方や
       宗教の信仰者の方の「任意後見」のご相談に応じます。
    ㋺ 単に、世俗的な財産の管理や保護だけではなく、
       宗教的な意味にしたがい、
       宗教的な立場を堅持し、
       信仰者としてふさわしいあり方を考えます。
    ㋩ 任意後見手続にご協力し、任意後見人をつとめることもできます。

  ⑷ 法定後見の手続

    ㋑ 法定後見の申立てを行います。
    ㋺ 家庭裁判所の審判により、成年後見人・後見監督人をつとめます。

 3 遺言執行・死後事務

  ⑴ 遺言の作成

    ㋑ 「遺言(普通方式)」には、次の3種類があります。
      ① 「自筆証書遺言」  全文・日付・氏名を自書して作成します。
      ② 「公正証書遺言」  証人2人と共に公証人役場に出頭し、公証人に口述し、作成されます。
      ③ 「秘密証書遺言」  作成した遺言を封入し、証人2人と共に公証人役場に出頭し、封印してもらいます。
    ㋺ どの方式の遺言でも効力は同じです。
    ㋩ 遺言は、遺言者の死亡の時から効力を生じます。
    ㋥ 複数の遺言がある場合、
       内容が抵触しなければ、すべて有効な遺言となります。
       内容が相互に抵触するときは、基本的に、後のものが有効となります。
    ㋭ 遺言の作成については、ご相談ください。
      ⓐ 遺言は、自己の死亡後に効力を発生するものです。
      ⓑ 後になってから修正することは不可能です。
      ⓒ 作成時に慎重な判断が必要です。
    ㋬ 参考文献:
       櫻井圀郎『遺言の作法〜死んでも生きる言葉〜』(ライフリサーチプレス)
       櫻井圀郎「住職も知るべし遺言の法的要件」『月刊住職』2015年4月号 

  ⑵ 遺言書の保管

    ㋑ 公正証書遺言は、原本が公証人役場に保管されていますから、紛失や改竄のおそれはありません。
    ㋺ 自筆証書遺言は、簡便ですが、どのように保管するかが一つの問題でした。
      ⓐ 死亡時までは、内容を知られたくないということから、遺言の作成を秘密にされがちだからです。
      ⓑ 推定相続人らに知られないところに隠しておくと、死後、遺言書が発見されないおそれがあります。
      ⓒ 遺言書が発見されなければ、遺言を作成した意味はありません。。
    ㋩ 宗教団体の遺言書保管 
      ⓐ 本人の所属する宗教団体は、本人が信頼している生命に関わる団体です。
      ⓑ 宗教職・宗教団体は、遺言者本人の死期に立ち会うことが多いので、最も適しています。
      ⓒ 宗教職・宗教団体は、本人の死の連絡を受けることが多いので、最も適しています。
      ⓓ 「宗教団体での遺言書保管」についての、ご相談をお受けしています。
    ㋥ 遺言書の検認 
      ⓐ 本人が死亡したときは、遺言書の保管者・発見者は、裁判所に届け出なければなりません。
      ⓑ 封印された遺言書は、「裁判所で開封」の手続きを取らなければなりません。
      ⓓ 自筆証書遺言は、「裁判所の検認」を受けなければなりません。改竄等のなことを確認するためです。
      ⓔ 「弁護士が遺言書を隠している」「弁護士が遺言書を開封する」というTVドラマは間違っています。。
    ㋭ 遺言書の法務局保管
      ⓐ 今後、自筆証書は「法務局で保管」される制度は始まります。
      ⓑ この新制度は、2020年7月までに施行されます。
      ⓒ 新制度では、遺言書の閲覧や謄本が可能となります。
      ⓓ 法務局が保管する遺言書については、「裁判所の検認」は不要になります。
      ⓔ 参考文献:
         櫻井圀郎「遺言書は法務局に預ける時代に」『月刊住職』2018年9月号

  ⑶ 遺言の執行

    ㋑ 遺言は、本人の死後、発効しますが、自動的に、遺言内容が実現されるわけではありません。
    ㋺ 本人の希望した通りに、遺言が実現されるには、「遺言の執行」が必要です。
    ㋩ 遺言の執行は、「遺言執行人」が行います。
    ㋥ 遺言執行人は、遺言で定めておくこともできますが、そうでなければ、死後、選任することになります。 
    ㋭ 無宗教や異宗教の遺言執行人が選任された場合、宗教的に遺言者と異なる判断・執行が心配されます。
    ㋬ 宗教職・宗教者の遺言の執行について、ご相談に応じます。
    ㋣ 宗教を十分に考慮した遺言の執行につとめます。

  ⑷ 死後事務

    ㋑ 「死後事務委任契約
      ⓐ 自己の死後に、一定のことを行うよう委任する契約です。
      ⓑ 自己の「葬儀」「埋葬(焼骨の収蔵・散骨)」など、遺言で実現できなことを委任します。
    ㋺ 宗教団体の死後事務受任
      ⓐ 本人の信頼を受け、本人の生命を託していた宗教団体が受任するのは適切です。
      ⓑ 宗教団体の死後事務受任について、ご相談ください。   
    ㋩ 宗教職・宗教者の死後事務
      ⓐ 宗教職・宗教者の葬儀・埋葬など死後の事務について、ご相談ください。
      ⓑ 特別の葬儀・埋葬などを執行します。

 

Ⅴ 法務手続

 1 法人設立・法人登記

  ⑴ 宗教法人
  ⑵ 宗教に関連の一般社団法人・一般財団法人・公益社団法人・公益財団法人・学校法人・社会福祉法人
  ⑶ 宗教者の経営する株式会社・医療法人

 2 不動産登記

  ⑴ 境内地・境内建物・宗教関連の不動産の取得・譲渡
  ⑵ 宗教法人が取得する不動産についての登録免許税非課税手続
  ⑶ 宗教法人から取得する不動産の登記

   ☆ 宗教法人の不動産取引には特別の規定があります。事前にご相談ください。

 3 供託手続

  ⑴ 宗教に関連する弁済供託
  ⑵ 宗教団体・宗教者の事業に関する供託

 4 公正証書

  ⑴ 宗教に関連する契約・遺言・事実確認に関する公正証書
  ⑵ 宗教職・宗教者の遺言に関する公正証書
  ⑶ 宗教団体・宗教法人の関連する公正証書

 5 民事信託

  ⑴ 宗教職・宗教者の死後の財産管理
  ⑵ 墓地・墳墓の永代管理
  ⑶ 宗教関連事業の永続管理