境内管理

境内管理

Ⅰ 「境内」とは?   

 1 「境内建物」とは

   (宗教法人法3条)
  ⑴ ⑵と⑶のような、宗教活動のために必要な固有の建物・工作物
  ⑵ 次のような、宗教活動のために供される建物・工作物
     本殿、拝殿、本堂、会堂、僧堂、僧院、信者修行所、社務所、庫裏、教職舎、宗務庁、教務院、教団事務所など
  ⑶ ⑵の附属の建物・工作物

 2 「境内地」とは

   (宗教法人法3条)
  ⑴ ⑵〜⑻のような、宗教活動のために必要な固有の土地
  ⑵ 境内建物が存する一画の敷地地
     「境内建物の敷地」だけに限られません。
     不動産登記簿では別筆の土地になっていても、外形上一体となっている土地を含みます。
  ⑶ ⑵に定着する立木竹および建物・工作物以外のもの
  ⑷ 参道
     現代では、自動車用通路や駐車場も「参道」の一環と考えられます。
  ⑸ 宗教上の儀式行事を行うための土地
     神饌田、仏供田、修道耕牧地などを含みます。
  ⑹ 尊厳・風致を保持するための土地
     庭園、山林など。
     山林は、堂宇や仏像など宗教施設がなければ境内地と認めないという指導がされますが、誤りです。
     本来の神社・寺院・教会などの尊厳や風致を保持するための山林は、法律上、当然に境内地です。
  ⑺ 歴史・古記などにより密接な縁故がある土地
  ⑻ 境内建物や上記の土地の災害防止のための土地
     境内建物・境内地の防災のための防災林・防災擁壁・防災水路・防災区画なども境内地です。

 3 「境内」とは

  ⑴ 「境界の内側」という意味であり、「俗界」から区別された「聖域」です。
  ⑵ 信仰上、神仏のために、「結界」によって区画され、世俗的介入を止める区域です。
  ⑶ 神仏への敬意をもって立ち入るべきで、淫らな立ち入りを拒む区域です。

Ⅱ 境内の秩序

 1 立入りの制限

  ⑴ 「境内」は、信仰に基づいて、神仏に奉献・聖別された「聖域」ですから、必然的な立入り制限があります。 
  ⑵ 信仰の有無は別にしても、神仏への相応の敬意を払うことが求められます。
  ⑶ 神仏や宗教の否定・破壊の目的での入域は「不法侵入」となります。 
  ⑷ 各施設で求められる一定の服装秩序が守られ、淫らな服装での入域は禁止されます。 
  ⑸ 営業施設や公共施設とは異なり、境内への入域は、もっぱら宗教上の原理に従います。 

 2 行動の制限

  ⑴ 「境内」は、信仰に基づく「聖域」ですから、必然的に、一定の行動の制限があります。 
  ⑵ 宗教職や信者の信仰や宗教活動の妨げとなる行為は禁止されます。
  ⑶ 基本的に静寂が求められ、境内での楽器の演奏・歌唱、大きな声での談笑などは禁止されます。 
  ⑷ 境内は信仰者のプライベート空間ですから、撮影・録音・録画・中継などは禁止されます。 
  ⑸ 境内では、立ち入りの可能な場所が限られています。 

 3 プライバシーの保護

  ⑴  
  ⑵ 
  ⑶  
  ⑷  
  ⑸  

 

         ㋑ 
  ㋺ 
  ㋩ 

 ⑶ 

  ㋑ 
  ㋺ 
  ㋩ 

Ⅲ 墓地・納骨堂の建設・経営

 1 「墓地」とは

  「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」では、「墓地」とは、「墳墓」を設置するための土地の区域をいいます。
  一般に「霊園」などを言われているものが「墓地」です。
  一般に「墓地」と言われているものは、「墓地の中の個々の区画」「墓地の区画」のことを指しています。
  一般の呼称と法律上の用語との間にズレがあるので、注意が必要です。
  ロッカー式納骨堂型の「立体墓地」と称されるものもありますが……
    「墓地」とは「墳墓を設置するための土地の区域」をいいますから、建造物を「墓地」というのには無理があります。
  「墓地の区画」は、通常、「永代使用」が前提とされた「使用権」が設定されています。
  「一般に「墓地の販売」といわれているのは……
    「墓地(区画)の所有権」ではなく、「墓地(区画)の使用権(永代使用権)」が対象です。

 2 「墳墓」とは

  「墳墓」とは、墓埋法上、「死体の埋葬」や「焼骨の埋蔵」をする施設のことをいいます。。
  一般に「お墓」と呼ばれているものが「墳墓」です。
  墓埋法によって、「墳墓」は、「墓地」でない場所に設置することはできないものとされています。。
  したがって、自宅の庭や自己所有の田畑・山林などに墳墓を設置することはできません。。
  法律制定前の古来からのものは存在しますが、現在ではできません。
  通常、永代使用権の設定された「墓地(区画)」に自己の「墳墓」を所有することになります。
  したがって、「借地の上に建築された自己所有の建物」のような関係です。

 3 「納骨堂」とは

  「納骨堂」とは、墓埋法上、「他人の委託」を受けて「焼骨の収蔵」をする施設のことをいいます。
  自宅の居間や座敷に家族の焼骨を安置することは、何の許可も必要ありませんし、「納骨堂」にも当たりません。
  しかし、老人福祉施設の食堂に、入居者だった孤独な人の焼骨を安置することも「納骨堂に当たる」とされています。
  ポイントは「他人の委託」の有無です。

  「納骨堂」は、元々、「墳墓に埋蔵」するまでの間、焼骨を「一時的に保管」しておく施設でした。
  しかし、今日の「納骨堂」は、一時的なものは例外的で、殆どがで「永代収蔵施設」となっています。
  そのため、「納骨区画の販売(使用権の設定)」も通常の形として行われています。
  その意味で、「墓地(区画)の販売(使用権の設定)」と同一・同様・類似の形態となっています。
  その場合、「他人の委託を受けた焼骨の収蔵」をする「納骨堂」に当たるのか疑義があります。

  「納骨堂」は、通常、ロッカー型(立体)ですが、平面式の納骨堂も可能です。
  「納骨堂」といい「堂宇」を想定していますが、「建物」ではなく、「土地」であっても可能です。
  「立体墓地」に対して「平面納骨堂」です。

 4 墓地・納骨堂の経営とは

  「墓地・納骨堂の経営」とは、実態上、一定の収益のある有料の施設を経営することをいいます。
  宗教団体(宗教法人)が所有する信者向けの無料の施設は「墓地・納骨堂の経営」ではないでしょう。
  墓埋法の改正で、都道府県知事の権限の一部が市区長に移されたことから……
    墓埋法の趣旨要件を超えた、市区条例による規制が全国的に問題となっています。

 5 参考文献

  櫻井圀郎「葬送法上の諸問題」『キリストと世界』(東京基督教大学)
  櫻井圀郎「墓地・埋葬をめぐる法律問題」『自分らしい葬儀』(いのちのことば社)

Ⅳ 文化財

 1 「文化財」とは

  次の⑴〜⑹の総称をいいます。
   ⑴ 「有形文化財」
     ① 歴史上・芸術上価値の高い有形の文化的所産
       (建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書など)
     ② 考古資料・学術上価値の高い歴史資料
   ⑵ 「無形文化財」     
      無形の文化的所産
       (演劇、音楽、工芸技術など)
   ⑶ 「民俗文化財」
     ① 風俗習慣・民俗芸能・民族技術
       (衣食住、生業、信仰、年中行事に関するもの)と、
     ② それらに用いられる物件。
       (衣服、器具、家屋など)
   ⑷ 「記念物」
      遺跡
       (貝塚、古墳、都城跡、城跡、旧宅など)
   ⑸ 「文化的景観」
      景観地
       (地域の人々の生活、生業、風土により形成されたもの)
   ⑹ 「伝統的建造物群」
      伝統的建造物群
       (周囲環境と一体化して歴史的風致を形成しているもの)

 2 「重要文化財」「国法」「登録有形文化財」とは、

  ⑴ 「重要文化財」
     ① 有形文化財のうち、
     ② 重要なものとして、
     ③ 文部科学大臣が指定したもの
  ⑵ 「国宝」
     ① 重要文化財のうち、
     ② 世界文化の見地から価値が高いもので、
     ③ 類ない国民の宝として、
     ④ 文部科学大臣が指定したもの
  ⑶ 「登録有形文化財」
     ① 有形文化財のうち、
     ② 重要文化財ではないが、
     ③ 文化財としての価値に鑑み、
     ④ 保存・活用のための措置が必要なものとして、
     ⑤ 文部科学大臣が指定したもの

 3 「重要文化財(国宝を含む)」に指定された場合……

  ⑴ 所有者の自費管理
    所有者は、法令の規定と文化庁長官の指示に従って、自費で管理や修理をしなければなりません。
  ⑵ 補助金の助成
    重要文化財の管理や修理に費用が多額に及び、所有者の負担にたえない場合には、
    その一部を政府の補助金として交付されることがあります。
  ⑶ 文化庁長官の関与
   ㋑管理や修理の補助金を交付する条件として指示
   ㋺補助金を受けた管理や修理の指揮監督
   ㋩不適切な管理に対する措置命令・勧告
   ㋥国宝の毀損に対する措置命令・勧告
   ㋭毀損された国宝の修理
   ㋬重要文化財の現状を変更する許可
   ㋣重要文化財の修理の届出の受理
   ㋠輸出の特別許可
   ㋷公開の勧告・命令
   ㋦国立博物館などにおける公開への出品の勧告・命令
   ㋸展覧会などに供覧の許可
   ㋾現状・管理・修理・環境保全状況の報告要求
   ㋻現場への立入り・実地調査
  ⑷ 権利の制限
   ㋑輸出の禁止(文化の国際交流などは例外)
   ㋺有償譲渡の制限(文化庁長官の買取り優先)
   ㋩公開の義務

 4 「登録有形文化財」に登録された場合……

  ⑴ 所有者は、法令の規定に従って、自費で管理や修理をしなければなりません。
  ⑵ 所有者は、滅失・毀損・亡失・盗難があったときは、10日以内に、文化庁長官に届出なければなりません。
  ⑶ 所有者は、所在場所を変更しようとするときは、20日前までに、文化庁長官に届出なければなりません。
  ⑷ 所有者は、現状を変更しようとするときは、30日前までに、文化庁長官に届出なければなりません。
  ⑸ 所有者は、輸出しようとするときは、30日前までに、文化庁長官に届出なければなりません。
  ⑹ 所有者は、登録有形文化財の公開を行うものとされていますが、所有者の同意を得て、第三者が公開することもできます。

 5 重要文化財・国宝・登録有形文化財の問題点

  ⑴ 文化か? 宗教か?
  ⑵ 公開か? 秘儀か?
  ⑶ 文化財の鑑賞か? 宗教的信仰か?
  ⑷ 神仏の聖域か? 人間の俗世か?
  ⑸ 宗教活動か? 公営事業・収益事業か?
  ⑹ 非課税か? 課税か?

Ⅴ 境内における危機管理

 1 境内における危害行為

  ㋑ 
  ㋺ 
  ㋩ 

 2 境内における犯罪行為

  ㋑ 
  ㋺ 
  ㋩ 

 3 境内におけるテロ行為

  ㋑ 
  ㋺ 
  ㋩ 

 4 境内における防災

  ㋑ 
  ㋺ 
  ㋩ 

 5 境内における被災者支援

  ㋑ 
  ㋺ 
  ㋩ 

Ⅵ 境内地・境内建物の利用

 ⑴ コンサート・講演会など

 ⑵ 飲食サービス

 ⑶ 宿泊サービス

 ⑷ 協力団体の使用

 ⑸ 町内会・ボーイスカウト・子供会など

Ⅶ 境内地・境内建物の保守管理

 ⑴ 

 ⑵ 

 ⑶ 

 ⑷ 

 ⑸